X-ray and EUV Imaging Optics


X線・EUV結像光学研究グループ

お知らせ

第2回研究会「2光子リソグラフィーの最前線」


開催日:2023 年 2 月 21 日(火)13:30 〜 16:45
開催場所:オンライン(ご登録いただいたメールアドレスに、後日アクセス情報をご連絡いたします)
参加費:無料
お問い合わせ: X線・EUV結像研究グループ info[a]xray-euv-optics.group([a]を@に変更してください)

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研究会要旨

光リソグラフィーは半導体の微細加工に利用されており、現在では3 nmノードの加工が分解能ハーフピッチ13 nmのEUVリソグラフィ露光機にて実現されている。2025年には、より開口数の大きなEUVリソグラフィー露光機により分解能(ハーフピッチ)は10 nm以下の達成が予定されている。原版であるフォトマスクと縮小露光を利用した光リソグラフィーは、半導体の量産に適した技術であり、半導体加工の主流となっている。一方で、電子線リソグラフィーやレーザーリソグラフィーなどの1品ものの作成に使われるマスクレスリソグラフィー、フィルムの反射防止膜など、低コストな機能性膜の量産に用いられるナノインプリントリソグラフィーなどのリソグラフィーなどもある。一般にも広く利用されるようになった3Dプリンターも微細パターンを作成可能であり、リソグラフィーの一種である。また、X線ではLIGA(X線リソグラフィー)がマイクロギアやマイクロ光学素子のような、表面粗さの低い素子の作成に用いられている。このように加工するものの特性に合わせた、様々なリソグラフィー技術が開発・利用されている。
 前回の第1回研究会では顕微手法として、2光子反応を利用した超解像手法についての紹介があった。本研究会では、この2光子反応を利用したリソグラフィーに焦点を絞り、その最前線を紹介する。2光子反応は単パルスレーザーを微小集光することで実現されており、面内方向(2次元)分解能で100 nm以下、深さ方向分解能でも400 nm以下が実現されている。その高い分解能を活かして、3Dプリンターの加工プローブなどへの利用が進んでいる。特に深さ方向では焦点付近でのみ反応が生じるため、樹脂やガラス内部で直接3次元構造を作成可能となり、「ボトルシップ集積加工技術」が開発されている。このように2光子反応を活かした応用が多く進んでいる。一方で、X線領域では自由電子レーザーの登場により、非線形の物質反応が報告されている。本研究会では、2光子リソグラフィーの最前線を本グループ会員に紹介し、X線分野での可能性について討論することを目的とする。

プログラム


13:30 - 13:35 挨拶   篭島 靖 研究グループ代表 / 兵庫県立大
13:35 - 13:45 趣旨説明   原田 哲男 / 兵庫県立大
13:45 - 14:35 「3次元マイクロ・ナノ光造形技術の最新動向」   丸尾 昭二 / 横浜国立大学
13:35 - 14:50 休憩
14:50 - 15:40 「複合超短パルスレーザー3次元微細加工技術の開発と高機能デバイス作成への応用」   杉岡 幸次 / 理化学研究所
15:40 - 16:30 「超短パルス軟X線レーザーによる加工メカニズム」   ヂン・タンフン / QST
16:30 - 16:35 閉会   百生 敦 研究グループ副代表 / 東北大学


シンポジウム開催履歴

最新ニュースレター

2023年3月 第55号

著者 所属 題目
朝倉 一統 大阪大学大学院 理学研究科 超高角度分解能の実現を目的とした X 線撮像系、「多重像 X 線干渉計」の開発現状
Kenjiro Kimura[1,2], Noriaki Kimura[2] [1]Center for Mathematical and Data Sciences, Kobe University, [2] Integral Geometry Science Inc. Scattering Field Theory in Medium with Dielectric Dispersion
各種報告 中嶋 大 関東学院大学 理工学部 会議報告「SPIE Astronomical Telescopes + Instrumentation 2022」